外国人を介護職で雇用する前に知っておきたいこと～デメリット編～

2025年4月18日

介護業界では人手不足が深刻化するなか、外国人材の活用が注目を集めています。特定技能制度などの整備も進み、多くの介護施設で採用を検討する動きが見られます。

一方で、外国人を受け入れるにあたっては「メリット」だけでなく、いくつかの「デメリット」や注意点も存在します。

本コラムでは、介護の現場で外国人を雇用する際に知っておきたい課題について、行政書士の視点からわかりやすく解説します。

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言葉の壁と細やかなコミュニケーションの難しさ

介護は人と人との関わりが中心となる職種です。

そのため、言葉の壁はやはり大きなハードルになります。

日本語能力試験（JLPT）である程度のレベルに達していても、現場では方言や高齢者特有の表現、曖昧な言い回しなど、教科書には出てこない日本語が飛び交います。

地方では方言もあります。

また、利用者のご家族や医療スタッフとのやり取りにも高い言語スキルが求められるため、意思疎通がスムーズにいかない場面もあるかもしれません。

介護現場では、日本ならではのマナーや「察する文化」が求められる場面が多くあります。たとえば、言葉に出さない気持ちを読み取ったり、家族の在り方を尊重したりといった配慮が必要になります。

出身国の文化や宗教観によっては、日本のやり方に戸惑うこともあり、時には小さな行き違いが人間関係の摩擦につながることもあります。

外国人を受け入れるには、就労前後の教育や生活支援、社内体制の見直しが必要です。単に「採用して終わり」ではなく、継続的なフォローが欠かせません。

言語研修、生活指導、職場内での相談窓口など、受け入れ環境を整えるにはそれなりの手間とコストがかかります。こうした準備が不十分なままだと、早期離職や職場内の混乱につながるリスクがあります。

外国人の就労には在留資格（ビザ）が必要ですが、その取得や更新には細かい条件があります。また、法改正や制度の見直しがあった場合、雇用の継続に影響が出ることも考えられます。

たとえば、特定技能ビザには上限年数（介護分野は最長5年）があり、無制限に働き続けられるわけではありません。これらを把握せずに採用を進めると、後々トラブルになることもあります。

外国人材の活用は、介護業界にとって有効な手段の一つです。しかし、円滑な雇用を実現するには、制度の理解や現場での受け入れ準備が欠かせません。

スターグレード行政書士法人では、ビザ申請手続きは勿論、受け入れ体制構築のアドバイスまで幅広くサポートしております。介護施設の皆さまが安心して外国人材を活用できるよう、しっかりと伴走いたします。

外国人介護職員の導入をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。