永住権を取り消し放棄して再取得することは可能です
永住権を所持している外国人が永住権を放棄して母国などに帰った場合等、永住権を再取得することの可否と、再取得する場合に考慮すべきことを記載します。
折角取得した永住権を放棄するのは勿体ない気がしますが、海外に長期間戻らないといけない事情がある方もおられます。
そして更に、また日本に戻って永住権を再取得したいと考える方もおられますので、そういう方のための記事となります。
1.永住権再取得の可否
永住権を一度取得したものの、日本を長期間離れて永住権を放棄し、再度来日して永住権を取得したい場合です。
その場合、再度来日して、改めて永住権を取得することは可能です。
その際に審査が厳しくなったりすることはありませんが、改めて永住の要件を満たす必要があります。
永住権の要件について、詳細は別コラムをご参照下さい。⇒こちら
https://kk-gyoseishoshi.com/column/
永住権は上陸時から取得できるものではないので、入国時に何かしらのビザ(在留資格)を取得し、そのビザから永住権に変更する必要があります。
一度永住権を取得した方だと、期間以外の要件はほぼ満たせることが多いと思いますので、期間的な要件が最もネックとなると思われます。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」ビザで再度日本に住む場合、基本的に10年以上再度日本に在留することが必要です。
また、原則10年が短縮される一例でもある「日本人の配偶者等」の場合は、日本人との婚姻期間が3年以上あるとしても、引き続き1年日本に在留しないといけません。
その辺りに特に注意いただくと良いかと思います。
2.長期間日本を離れる場合、永住権を保持することはできるのか?
もし仮に、長期間出国する必要があるけど、いずれは日本に戻ってきて永住したいと考えている場合など、永住権を保持することはできるのか、と疑問を持つ方もいるかと思います。
残念ながら、何も対応せずに出国してしまうと、在留カードの有効期限と共に永住権は無くなります。
(「永住者」の在留資格は取消となります。)
しかしながら、再入国許可を受けることにより最長で5年は入国せずとも永住権は保持することが可能です。また、海外に居ながら日本大使館や領事館で更にプラス1年は再入国許可の期限を更新できます。
ついては、最長で6年間は日本に戻らずとも永住権を保持することができます。
ただし、在留カードの有効期限については期限が切れる前に更新手続きが必要ですのでご留意ください。
その場合、行政書士へ依頼することにより更新手続きを代行することも可能ですのでご相談下さい。
(再入国許可の期限が切れている場合等は承ることができませんのでご了承下さい。)